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2018/05/21コラム②

香川高専の長岡です。

みなさんが、国際交流と聞いた時、どんな事を思い浮かべるでしょう。英語が得意な人で、海外に興味のある人が参加する事である、自分は英語があまり得意ではない、どちらかというと英語が嫌いなので縁のないこと、と感じてないでしょうか。実際、私もみなさんと同じ年の頃はこれと同じ状況でした。もう40年以上前のことです。今と違って、海外事情はパンアメリカン航空がスポンサーのテレビ番組「兼高薫の世界の旅」で知るくらいで、外国は本当に遠い世界のことでした。英語は授業で習っているけど、それが自分にどう役立つかなんて考えたことはありませんでした。

こんな私が、いまは国際交流室の一員として、海外文化交流や学術交流、海外語学研修などをみなさんに紹介し、将来、海外で活動できる技術者になってもらうために必要な能力、例えば、英語による意思疎通能力をつけてもらいたい、また異文化を理解してもらおうとしていろいろな企画をしています。これまで多くの普通の学生に文化交流や海外派遣を体験してもらいました。その中にI君という専攻科の学生がいました。彼は英語が嫌いで、好きなプログラミングをしたくて高専を選んだといいます。だから海外の事にも特に興味はありませんでした。

ある時、協定校から訪問団を受け入れるので、彼を含め専攻科の学生らに自分のやっていることを協定校の学生たちに紹介するように頼んだことがあります。彼も実行してくれましたが他の学生と同様、寡黙でした。翌年は訪問するので次も参加しくださいとみんなに紹介しました。彼はそれに参加し、今度は学生らと身振り手振りで積極的に話をしていました。彼は最初の発表後、伝えたいことが思うように説明できずもどかしかったので、電車通学の時間を使って継続して英語を勉強していたようです。定期的な海外交流活動への参加は、努力を継続するための良い目標になったようです。

彼はこの経験を通して語学の上達に加え、自分のやったことを紹介し理解してもらうためには相手の話を充分に聞いて理解することが大事であること、英語は意思疎通の道具として効率がいいけど、それだけではない、ということに気づいたようです。日々の行動に対する意識が変わり、それに伴って日々の態度も変わり、何事にも積極的に取り組むようになったと感じます。この他にも、多くの学生がいろいろな行事に参加しています。その多くは、I君の様な学生ですが、みんな参加後は、同じように意識が変わっているように感じます。

我々は、ここで紹介したI君の様な体験をできるだけ多くの普通のみなさんにしてもらいたい、できれば1年生からこのような活動に参加してもらい、意識改革を早い時期からするきっかけになればどんなに素晴らしいか、と思って第四ブロックの先生方と共にいろいろな行事を企画運営しています。私はもとより、先生方もおそらく昔はI君の様な学生だったのでは、と思います。ぜひ、気軽に参加して下さい。きっと、みなさんの心の中でなにかが変化すると思います。

次回のコラムは、呉高専の尾川先生にお願いします。

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